面白い原因とつまらない原因~遊財町の独り言~ -9ページ目

「バトル・ロワイヤル2」の面白い部分・2

BRⅡで語られるテーマの一つとして、「生きる事」がとても重要になってくる。
いきなり首輪を付けられて、日常生活に戻るにはテロリスト・ワイルドセブンと対峙しなくてはならない鹿之砦中学3年B組の面々。しかし、仮に七原秋也を倒したとしても彼らには居場所がない事に気づかされる。
何故なら彼らの大半は、「落ちこぼれ集団」だからだ。
全国の落ちこぼれ中学生が鹿之砦中学に集まり、気づいた頃には戦場の中。つまり、もう彼らには帰る場所なんて物は存在してはいなかったのだ。
そこに七原秋也が「真剣に生きる事は、死ぬことの何百倍も難しい」と説く。そこで彼らは初めて生きる事の「難しさ」を実感する。
例えば、今私達が中東に行って笑う事が出来るだろうか?20年以上も戦争が続いて、貧困やインフレが蔓延している国に行ってまで。
それが「生きる事の難しさ」と言う物なのだろう。何気なく日常を過ごしていると絶対に気づかない…

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「バトル・ロワイアル2」のつまらない部分・1

バトル・ロワイアルⅡで唯一、気に入らなかった部分がある。それは「首輪」を外す時期が早すぎた事だ。
バトル・ロワイアルにとって首輪は重大な意味を持つ。反抗する中学生を無理矢理ゲームに従わせる為には相当有効な道具だからだ。ルールを守らない者には独特な電子音と共に即座に死と恐怖を与える。
禁止区域、パートナー制度、制限時間(BR、BRⅡ共に3日間以内にケリを付けなければならない。)といったルールも首輪によって成り立っているのだ。
しかし、BRⅡでは話の中盤でその首輪を取り外してしまったのだ。
ゲームの参加者が首輪の恐怖に常に襲われているから楽しいのだ。その首輪があっけなくとられるのはすこし興醒めである。

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「バトル・ロワイアル2」の面白い部分・1

今日、久しぶりにバトル・ロワイアルⅡを見た。またレンタルしてきたのだが、前に映画館に通って見た事があるのでそれ以来だ。
さて、このBRⅡ。人によってはあまり面白くないと言われる事があるが、私はそこまでひどいとは思わなかった。むしろ、結構楽しめた。だが全てを賞賛するわけでは無い。
自分でも微妙な事を言っているような気がするので、今日はBRⅡの面白かった所を取り上げてみたいと思う。
まず、どこまでも卑怯な大人達とそれに無理矢理従わざるを得ない子供達の対比が良かった。
「この国には君たちみたいな落ちこぼれを育てる金がありません」だの、「子供同士で戦争をやってください」だの、「子供の10人や15人だの殺したって構わん」だの、こんな台詞を平然と吐くのだからまともではない。しかも、今回のBRⅡの標的になったテロリスト「ワイルド・セブン」に対して大人は向かわせないで中学生に首輪を付けて向かわせるだの、タッグマッチ制にして、パートナーが死ぬか、50m以上離れると爆発するだの、BRの時と同じく、禁止区域を配置したり、銃は渡しても弾薬はヘリから投下したのを、テロリストの攻撃をかいくぐって取りに行かなければいけないだの(ご丁寧に当たりはずれまである。)異常なまでに理不尽である。
普通に考えれば純粋にテロリストを倒したいのならば非効率的な事ばかりだ。弾がない、仲間とは離れられない、居場所がどんどん狭められる…。
ここまで狂気な事を平然と行えるのだから、とてもまともとは言えない。ある意味での恐ろしさを覚える。

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「アイデン&ティティ」が面白かったわけ・2

主人公の中島には、「普通」と言うコンプレックスがあった。
劇中で「不幸な事に、不幸な事が何も無かった。」と言う台詞を喋っている。これは、音楽だけでなく物を創っている人間にとっては相当なコンプレックスなのだろう。
サラリーマン等なら普通に越した事は無いはずだ。しかし中島はロックを追い求め続ける人間だ。だから本来は普通であってはいけない…ディランみたいに旅をしなければいけない…そう考えこんでしまうのだ。
そして中島は居合わせたストリートミュージシャン(=ボカスカジャン)にケンカを売ったり、生放送で暴走したりといった行動を起こす。
そんな中島にかなり共感できた。物を創る人間にとって普通である事がどれだけコンプレックスになるのかを伝えてくれたからだ。

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魔法戦隊マジレンジャー・緑の兄貴が人気者なわけ・4

メーカー: バンダイ
商品名: 魔神合体DXマジキング
前回の続きになる。今まで不良役などが多かった伊藤 友樹さんなのだが、今回のマジグリーン/小津 薪人を演じる事に対して不安はなかったのだろうか?
産経新聞の番組ガイド内のコーナーで伊藤 友樹さんはこう語っていた。
「自分の中の家族のコンプレックスをやっと認められるようになった。そんなタイミングでこのマジグリーンの役を演じられるのは運命だと思う。」
伊藤 友樹さんにとって「家族」はどうしても切り離せないテーマみたいだ。BRⅡの時にも七原 秋也に対してこう言う台詞を言い放つ。
「この苦しみがお前らに分かるか!お前らの起こしたテロで、家族が奪われた!死体をいくら繋ぎ合わせても一つの体にはならなかった!家族を失った苦しみが、お前らに分かるか!俺はお前らテロリストを絶対に許さねぇ!」
(思い出しながら書いている為、本編とは多少違うかもしれないので、アシカラズ。)

これからも伊藤 友樹さんには緑の兄貴を頑張って欲しいと願う。そして、マジレンジャーが終わっても熱い俳優を目指して欲しい。

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魔法戦隊マジレンジャー・緑の兄貴が人気者なわけ・3

メーカー: バンダイ
商品名: スカイホーキー&マジグリーンセット
今週、来週とスーパーゴルフタイムでマジレンジャーが見れない…
そんな事は置いといて、今日もまた兄貴について語ってみたい。
実は最近、産経新聞の番組ガイド内のコーナーで兄貴の中の人「伊藤 友樹」さんががインタビューを受けていた。たまたまその記事が手に入ったので読み進めていくと意外な事が発覚した。
まず、伊藤 友樹さんは今までの役はどちらかと言えばBRⅡ(バトル・ロワイアル2)などの不良の役が多かったらしい。
BRⅡを例にすると、鹿之砦中学校で不良グループ「シュバルツ・カッツ」を結成し、両親や妹をテロ事件で亡くした事からテロリストを憎んでいると言う役だ。キタノシオリのパートナーでもある。(BRⅡではタッグマッチ制となっており、パートナーが死ぬと自分の首輪が爆発するシステムになっている。)
(一度BRⅡを見たことがある人は、一際目立つボンバーヘッドな人が伊藤 友樹さんです。)
他の役をみてもやはり悪役や不良役が多い伊藤 友樹さんなのだが、今回のマジグリーン/小津 薪人は今までの役とは全然方向性が違う。演じていて不安はなかったのだろうか?
(以下、次号に続く。)

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「4TEEN」が面白かったわけ・2

個人的なことなのだが、主人公のテツローに色々と感心させられる所があった。
ダイエットとリバウンドを繰り返す不登校の少女と付き合う事になったのだが、少女が久しぶりに学校に来た日、突然大量のクリームパンをたいらげ、反動で吐き出してしまうのだ。テツローはそんな彼女を介抱して嘔吐物も嫌がらずに片付けるのだ。
あともう一つ、親にナイショで仲間達と一緒に新宿の歌舞伎町を散策した時に家出少女達と知り合い、「テント」に一泊させてあげるのだが、寝ている間に少女達が主人公達の財布をくすねようとした時も、とりあえず家出少女の話を聞いてあげたのだ。
中学生の頃の自分でも、今の自分でも到底出来そうにない。そんな主人公の行動をうらやましく感じる。

4TEEN
石田 衣良

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おすすめ平均 star
star最近のティーンってば・・・
starさわやかな読後感
star爽やかなファンタジー

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「おねがいマイメロディ」が面白いわけ・3

今日の放送はヤバかった。マイメロが大好きなオタクが今回のターゲットだったので黒音符はほぼ固いなぁと思っていたがまさかあそこまで大量発生するとは…
前置きはこれくらいにして、この「おねがいマイメロディ」では、時たま致死量の毒を蓄えたネタを何気に放つので怖い。例えば今日の話は、白山君と言うオタクがマイメロに遭いたいと妄想にふけっている。その隙をクロミに突かれてしまうのだが、その妄想と言ったら、マイメロの作った料理が食べたいだの、マイメロと一緒に海水浴に行きたいだの、マイメロと一緒にハイキングに行きたいだの、凄まじいマイメロに対する思い(言い換えれば邪な考え)でいっぱいだったのだ。
それで今回はマイメロに会うと言う当初の願いが達成されたおかげで、今まで二個くらいしか集まらなかった黒音符が大量に出てきてしまったのだ。これを切り替えると、「オタクはそこまで黒音符で満たされているのか…?」と言う考え方に達する。
「おねがいマイメロディ」は、こう言った種の毒が満載なのだ。他の回でも、正義のヒーローが「俺は正義のヒーローだから俺にかかってくる奴は全員倒す」と言ってヒーローショーで大暴れしたら怪人(怪獣?)が「たまには一度本気で戦ってみたかったんだ!」と本気で戦ってヒーローを倒すだの、ヒロインの歌ちゃんが、(ちょっと耳障りな)ポエムを趣味にしている友達に「あんたのポエムウザいのよ!」などと言い放ってみたりだの、その毒の効果はすさまじい。
日曜の9時半にテレビ東京でやっているので、毒に飢えている方は是非見て欲しい。

おねがいマイメロディ1
森脇真琴 片岡あづさ 加藤夏希 八武崎碧

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「アイデン&ティティ」が面白かったわけ・1

一大バンドブームがきっかけで有名になり始めたバンド「SPEED WAY」。彼らはブームの波にのっかってメジャーデビューを果たした。しかし、そのブームは世間に飽きられつつあった。メジャーデビューを果たした「SPEED WAY」も例外ではない。バンドが生き残るには社長の言いなりになってロックを捨て、大衆向けなポップやラブソングに切り替えるしかない。しかし、そんな物は自分達のやりたい音楽とは全然違う。本当に「SPEED WAY」はロックを捨てなければいけないのか…?
そんな時、ロックの神様「ボブディラン」が現れた…と言うストーリーである。
正直、私はロックは愚か、音楽も特撮ソング以外はあまり詳しくはない。しかし、何か物を創ろうとしている人間、物を創る苦しみを知っている人間ならば十分楽しめるだろう。
自分達のやりたい事と、みんなの求めている物。ロックを追い求める者と、あっさり捨てた者。理想と現実。
たまにはたった一つの事やるのにここまでも悪戦苦闘する者達の姿を目に焼き付けておくといいだろう。

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「うつくしい子ども」が面白かったわけ・2

この小説の中で、とても印象的なシーンがあった。
主人公の「ぼく」は弟が殺人事件を起こしたせいで、クラスメイトに目を付けられるのだが、仲間がそんな主人公をかばってくれた。しかし、クラスメイトは主人公ばかりでなく仲間をも標的にしたイヤガラセをする。その日から主人公はしばらく、全てのクラスメイトを殺して殺して殺しまくると言う悪夢を見るのだ。そして主人公の「ぼく」はそんな悪夢からも戦わなくてはいけない。何故なら、その悪夢に負けてしまったら自分自身も弟と同じ殺人犯になってしまうからだ。
このシーンを読んだだけでかなり共感した。集団は時として牙を現して自分自身に襲い掛かってくる事がある。そして攻撃する時は必ず集団になって襲い掛かり、攻撃されそうになると弱い個人を装うのだ。このシーンで主人公の「ぼく」は、クラスメートを顔の無い「影」として扱っているのだが、その比喩が正に当たっている。
攻撃する時だけ集まり、攻撃されそうになったら散り散りになって逃げ惑う。これを影と呼ばずして何と呼べばいいのか。
こんな集団は正直、最低な生き物である。人間としての権利すら奪い去りたい。何故なら、集団になった時点ですでに人間と呼べる者ではないからである。

うつくしい子ども
石田 衣良

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文芸春秋 2001-12
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おすすめ平均 star
star報道について考えさせられた
star色々考える。
star殺人犯の家族の視点

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