面白い原因とつまらない原因~遊財町の独り言~ -11ページ目

仮面ライダー555が面白かったわけ・4

仮面ライダー555を盛り上げた一つとして、ベルトの特性も挙げられる。
今回のベルトは別にこの人間でないと変身出来ないと言うわけではなく、オルフェノクないし強化人間なら誰でも変身できてしまうのだ。(普通の人間は変身出来ない。)
厳密に言うと、ファイズのベルトは変身不能者が装着しても「error」と言う電子音と共に弾かれるし、カイザのベルトは一応途中まで変身は出来るが、変身を解いた途端に誰しも灰と化し、デルタのベルトの場合は一度でも装着した者は好戦的で凶暴な性格になってしまうのだ。
こう言った特性のおかげで、ちょくちょくベルトの持ち主が変わる事がある。中には、敵のオルフェノクに奪われて危機的状況に陥った事もあったりするのだ。
そのおかげで、ベルトが正義なのでは無く、変身する者の心が問われる。

仮面ライダー555 VOL.4
特撮(映像) 石ノ森章太郎 半田健人 芳賀優里亜

B0000ESL88
東映 2004-01-21
売り上げランキング : 3,098

おすすめ平均 star
star久しぶりだな、真理。
star草加雅人登場!
starカイザ、最高

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

漫画版デカレンジャーが面白かったわけ・1

実は最近この本を見かけて衝動買いしたのだが、これがなかなか見ごたえがあった。劇場版を見ていた人も楽しめるし、知らない人でもデカレンジャーのカッコ良さを十分堪能できると思う。
ここでは、劇場版との微妙な違いとかに触れていこうと思う。

例えば、劇場版だとバンマリーの恋物語が主要なテーマの一つとして存在していたが、この漫画版はあくまでもウイルス事件にウェイトを置いている。そのおかげでデカレンジャーの「正義」を愛する思いが伝わってくる。
ジャスミンのエスパー能力、センちゃんの逆立ちや果ては本編ではあまり使われなかったウメコの変装までもうまく盛り込んでいたのが見事だと思った。デカスワンデカマスターの活躍などもあって、デカレンジャーの活躍をかなり凝縮されている。
そしてやはり一番の見所はバン対ヴォルガーのジュウクンドーVSジャアクンドーの対決である。劇場版以上にエキサイトしている銃撃戦がふんだんに盛り込まれているのがとてもカッコ良かった。
そして漫画版ならではの設定があるのだが…ネタバレになるのでここでは伏せておこう。

特捜戦隊デカレンジャーTHE MOVIE フルブラスト・アクション
東映 竹山 祐右

4048538632
角川書店 2005-06-01
売り上げランキング : 17,773

おすすめ平均 star
star映画には無かった見所がたくさん!

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

失踪日記が面白かったわけ・2

そぱやさんのページ を見て改めて気づいた事があるのだが、このマンガの元は相当悲惨な実体験だと言う事だ。
あまりにも軽いタッチで描かれているために、いざとなったら自分でもできそうだと考えていた自分が少し恥ずかしくなる。
自殺未遂をしたり、凍死寸前になりかけたり、精神病院に監禁、拘束されたり…いくらでも悲惨にしようとすれば出来たはずだ。しかし、このマンガはそんな悲惨な雰囲気は微塵と感じさせない。
だから、本当は悲惨なのだがあっさりと読めてしまうのだ。そのおかげで読んでる自分が何故か元気がでるのだ。

失踪日記
吾妻 ひでお

4872575334
イースト・プレス 2005-03
売り上げランキング : 227

おすすめ平均 star
star評価されてるほど・・・
starすごい本です
star目が覚めるほど面白い

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

仮面ライダー555が面白かったわけ・3

仮面ライダー555で、その風貌以外にも奇抜な物がある。
それは、必殺技による「止め」だ。
今までの仮面ライダーはキック等の必殺技で止めを刺し、食らった相手は爆発する、と言ったのが一般的だった。
しかし仮面ライダー555の場合はと言うと、止めを刺した瞬間、ファイズなら「Ф」、カイザなら「Χ」、デルタなら「Δ」のシンボルが浮かび上がり、食らったオルフェノクは青い炎を上げて燃え上がり、最後には灰になるのだ。
この倒し方。一見今までの仮面ライダーシリーズの中では奇抜に見えるが、よくよく考えれば、理にかなった止めだと言える。
今までの仮面ライダーで、キックを当てただけで相手が爆発するのは科学的に見ておかしいと考えなかっただろうか?どこに起爆する物があるのかと。キックを当てただけだとどんなに威力が強くてもすごく吹っ飛ぶくらいで爆発はしない。
しかし、555の場合はそれらがちゃんと理にかなってる上にスピーディで爽快なのだ。
ファイズの必殺技の一つ、クリムゾンキックを例に出すとまず、ファイズポインターにミッションメモリーを差し込んで足にセットし、ベルトのenterを押す。すると、エネルギーがポインターの所にチャージされる。
そこでオルフェノクめがけて足を向けると赤い衝撃波が出現、帯状に広がる衝撃波の合間にキックを打ち込むとオルフェノクの体を貫通してフィニッシュとなる。

言葉で説明すると難しいのだが、映像で見るととてもカッコ良い必殺技なのだ。

仮面ライダー555 VOL.3
特撮(映像) 石ノ森章太郎 半田健人 芳賀優里亜

B0000D8RNP
東映 2003-12-05
売り上げランキング : 3,083

おすすめ平均 star
star怖い怖いファイズさんがお仕置きに来ることになったんです♪
starベルトは 誰がために。
starどこかで出てくると思ってたんだよチワワ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

仮面ライダー555が面白かったわけ・2

まず、555の独特な外見から見てみよう。
今までの仮面ライダーは最初のバッタから始まって、基本的に虫などの生き物がモチーフとなっていた。
しかし、今回の555は「Φ」(ファイ)「Χ」(カイザ)「Δ」(デルタ)と言った記号がモチーフとなっており、(龍騎も奇抜だと言われていたが)今までの仮面ライダーの中ではそうとう奇抜である。目も今までのライダーみたいに二つあるわけではない。基本的には顔の真ん中に○があるだけである。(あとはそれぞれのモチーフごとに境目の様なラインがあったり無かったり…)
機械的と言うかサイバネチックである。
しかし、こう言った一見奇抜な格好が良かったのではないかと思える。
今回戦う相手はオルフェノクと言って、動植物がモチーフとなっており、かなり有機的な姿なのだ。
例えば龍騎の場合、ライダーも金属ならモンスターも金属なのである。
しかし555の場合、ライダーがこう言った無機的なデザインで色もハッキリとしているのに対し、オルフェノクの場合は有機的なデザインでしかも色も基本的に白一色なのである。
こういった対比があるので、ライダーが引き立って見えるのだ。
しかもライダーのベルト等は「スマートブレイン社」によって作られた物なので、ヘタに生物をモチーフに作るよりも「らしさ」が出る。
そのおかげであれだけ奇抜なデザインが逆にマッチするのだ。

仮面ライダー555 VOL.2
特撮(映像) 石ノ森章太郎 半田健人 芳賀優里亜

B0000C4GNM
東映 2003-11-21
売り上げランキング : 3,119

おすすめ平均 star
star俺には夢がない…だが夢を守ることはできる!
star夢を見る者、失う者 ...そして、守る者
starファイズの最高傑作!見逃せない。

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

仮面ライダー555が面白かったわけ・1

(平成ライダーしか、しかも龍騎から見始めた私が勝手に決め付けるのもなんだが)仮面ライダーの中でもかなりの傑作だと私は思う。

555のあらすじから説明しよう。
死んだ人間が突如、「オルフェノク」なる人類の進化系へと覚醒する現象が突如発生する中、園田 真理と言う少女は黒いバッグを必死に守っていた。とある定食屋に入った真理は、同じ黒いバッグを持った乾 巧と出くわすのだが、巧は途中でバッグを紛失してしまう。真理は食事を終えて定食屋を出るのだが、その時に黒いバッグを持っていったのを見て巧は自分のバッグを取られたと勘違いしてしまう。
真理を追いかけてなんとかバッグを取り替えそうとする巧だが、その時にオルフェノクに襲われてバッグを奪われてしまう。巧はオルフェノクをものともせずにバッグを取り返すのだが、バッグを開けると自分の荷物ではなく、仮面ライダーに変身するためのツールが入っていたのだ。
そこで真理はツールから携帯電話(ファイズフォン)とベルト(ファイズドライバー)を取り出し、変身しようとするが、「error」と言う電子音と共にベルトに弾かれてしまう。そこで今度は巧に無理矢理ファイズフォンとベルトを着けさせて変身させようとするのだが…

こう最初を振り返ると結構あっさりしているなぁとしみじみ思う。
この後から、木場勇治達との出会い、スマートブレイン社やラッキークローバーとの対峙、流星塾生との出会い、乾 巧の意外な正体…などなど、色々なドラマが生まれ、さらには「オルフェノク」や、「ライダー」の抱える問題性なども絡められ、複雑な人間ドラマが構成されるようになる。

これから、少しずつここまで夢中になった原因を探っていこうと思う。

仮面ライダー555 VOL.1
特撮(映像) 石ノ森章太郎 半田健人 芳賀優里亜

B0000AOD63
東映 2003-10-21
売り上げランキング : 22,410

おすすめ平均 star
starOPもカッコイイです!
star石ノ森テイストへの回帰
star1~4話はちっとツライ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

失踪日記が面白かったわけ・1

吾妻ひでお先生が、自身による二度の失踪とアルコール依存による強制入院の体験談を書き綴っているマンガなのだが、相当深刻なテーマを作者独特の丸っこいタッチで描いている。
(だからと言っておちゃらけていると言う事ではない。)

読んでみると分かるのだが、本人の精神状態によってタッチやら頭身が若干違ってたりする。そのおかげで、作者の感じていた心理状況が読んでいるこっちまで移っていくのだ。

ここ最近はこういったデフォルメされたマンガはなかなか見かける事はできず、大体がカッコ良かったりリアルだったり萌えだったりと、絵に重点を、絵の「美しさ」に重点を置く事が多いように感じる。だがこの作者は純粋なマンガの面白さを追求しているように感じる。

一度読んでみるとこういったマンガも十分アリなんだなぁと感じる。

失踪日記
吾妻 ひでお

4872575334
イースト・プレス 2005-03
売り上げランキング : 227

おすすめ平均 star
star評価されてるほど・・・
starすごい本です
star目が覚めるほど面白い

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

デカレンジャーが面白かったわけ・5

デカレンジャーの中で初めて試みられた物の一つで「ツインカム・エンジェル・システム」がある。
要するに、話がジャスミン(デカイエロー)ウメコ(デカピンク)のエピソードの時はエンディングテーマが変わるのだ。

普通のエンディングテーマは「デカ!デカ!デカ!デカ!レンジャー!」と言う唄いだしで始まる「ミッドナイトデカレンジャー(唄・ささきいさお)」なのだが、ジャスミンウメコのエピソードの場合は「girls in trouble! DEKARANGER」になる。なんと、男性陣をバックに従えてジャスミンウメコが唄っているのだ!
今までも戦隊物で女性隊員の唄は存在していたが、エンディングに起用すると言う、ここまで派手に演出したのはデカレンジャーが初めてだと思う。
しかし、「girls in trouble! DEKARANGER」を唄わせる事で、「ツインカム・エンジェル」と言う位置づけをしっかり行う事ができたし、ジャスミンウメコのエピソードの時はついつい「girls in trouble! DEKARANGER」がエンディングに流れるのを期待してしまうようになる…

こうした、エンディングテーマを二つ設定していると言うのもデカレンジャーを引き立て、盛り上げた要因の一つなのであろう…
特捜戦隊デカレンジャー VOL.5
特撮(映像) 載寧龍二 木下あゆ美

B0002ZMBF0
東映 2004-12-10
売り上げランキング : 5,988

おすすめ平均 star
star本当に良い作品です。
starツインカム・エンジェル!!
star新ED

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

アバレンジャーがつまらなかったわけ・7

アバレンジャーにも今までの戦隊物では初めてのシステム「アバレマックス」と言うものがあった。
説明すると、赤ギザギザに、青ギザギザ黄ギザギザのダイノガッツを注ぎ込む事で赤ギザギザアバレマックスへと変身するのだ。(残りのギザギザはダイノガッツ切れで変身が解けてしまう。)

このアバレマックスなのだが…正直言うとあんまり印象が残らなかった。
何と説明すれば良いのか、いきなり出現して、「これが新しい戦士ですよ~。」と見せ付けられているような感じだった。「だから何だ!」とツッコミを入れたくなる。

さて、なんでアバレマックスにこんな印象しか持てなかったのだろうか?原因を探っているうちに、手掛かりを見つけた。テレビ東京で放映されている「幻星神ジャスティライザー」である。

(普段はあまり見てないのだが)ジャスティライザーにも同様の設定がある。ライザーグレンライザーカゲリライザーガントの三人が心を一つにすることでガントの「智」、カゲリの「仁」の力がジャスティクリスタルに集まりグレンに照射されることでライザーシロガネが出現するという物だ。

さて、その似たようなアバレマックスライザーシロガネだが、決定的な違いがある。それはある種の「分かりやすさ」だ。
ライザーシロガネは、グレンカゲリガントの三人が心を合わせないと変身できない上に、ジャスティクリスタルを所持している少女に大きな負担を強いられるらしい。(現にシロガネを出現させた後、ずっと眠り続けていたらしい。)その為、シロガネの力を使うべきか使わざるべきかの葛藤が生まれる。
しかしアバレマックスの方は黒ギザギザの正夢で見た岩盤を掘って楯状にし、三人のダイノガッツを込めて変身すると言うもので黒ギザギザの「正夢」とか、三人の「ダイノガッツ」とか、不可解要素が強いのでよくよく考えると納得しにくく、さらにシロガネの時の様な葛藤もないのでいざとなったら使い放題な印象を受ける。

アバレマックスにもそう言った葛藤を生み出す何かがあれば少しは違ったのかもしれない…

スーパー戦隊シリーズ 爆竜戦隊アバレンジャー Vol.7
特撮(映像) 西興一朗 冨田翔 いとうあいこ

B0001BUDVO
東映 2004-04-21
売り上げランキング : 14,952

おすすめ平均 star
starベンベロベラベラ~
starアスカさんとマホロさん…
star少しHなところが…◎

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

「PERFECT BLUE」が面白かったわけ・2

パーフェクト・ブルーが面白かった理由の一つとして、未麻役を演じた岩男潤子さんの力もあるだろう…
私がそう考える理由は、岩男 潤子の過去に秘められている。
岩男 潤子さんと言えば、CCさくらの知世ちゃんの声と言うイメージも強いだろうが、
このパーフェクト・ブルーでは沢山の「未麻」を演じきっていた。
アイドル時代の未麻、女優への道を目指す未麻、未麻の幻影…そして、女優へと完全に転身した未麻。

ではいよいよ、岩男 潤子の過去を調べてみよう。沢山の「未麻」を演じられる理由を探す為に。

彼女は13歳でオーディションに合格して、養成所へと通い、15歳でアイドルグループ「セイントフォー」の妹分として前座として唄っていたりしていたらしい。
そして16歳でセイントフォーに追加加入するのだが、もうすでに人気が下降していたらしく、17歳でグループが解散。さらに実家に連絡を取ると養成所に多額の授業料を払わされていた事に気づき愕然とする。
そして19歳一人暮らしを始め、高校に通いながら社員食堂のウェイトレスをしていた。
そして20歳で派遣社員等の仕事をしながら、カゴメ劇場のミュージカルに出演したりしていたが、21歳に元セイントフォーのメンバーが次々と週刊誌でヌードになり、彼女のところにも話が持ちかけられるが、「有名になりたいわけではなく歌手になりたいだけそれだけは譲れない」と断固拒否する。
しかし会社の男性からはそう言った視線でしか見られなくなり、男性不信になって退社、ストッキング屋へと転職し、土日はデパートの子供ショーの司会などで各地を回っていた。
22歳でNHK教育の理科の番組で一年間レギュラーを務めたり童謡歌手としてたくさんの童謡を歌う。
23歳で新聞配達、キオスクやデパートで売り子などをしながら声優のオーディションを受ける。上京してから10年も経っていたので、これでダメなら実家へ帰ろうと決心してのオーディションに見事合格、81プロデュースに所属する。
24歳でモンタナジョーンズのメリッサ役でデビューし、以後ここからが声優スタートとなる…

こう見ていくと、正に「未麻」は、彼女の生き写しだったのではないだろうか…
こうしたいきさつがあったからこそ、彼女は色々な役を演じられるようになったのだろうとつくづく関心させられる。
そして今までの過去の遍歴があったからこそ、「未麻」にリアリティが生まれたのだと思う。

PERFECT BLUE
竹内義和 今敏 岩男潤子 松本梨香

B0000V4O38
ジェネオン エンタテインメント 2003-12-21
売り上げランキング : 6,255

おすすめ平均 star
starえぐい。
star素晴らしいです
star熱をもたないえげつなさ

Amazonで詳しく見る
by G-Tools